スーパーでも目を惹く赤い色のりんご。
みなさんは、りんごがどうしてまるまる赤い色だと思いますか?
これは、実は農家さんの苦労があってのことです。
北海道から帰ってきて、地元の長野県でりんごのボランティアをしました。
今回は、そんなりんごの赤い色の秘密「りんごの玉回し」という作業について紹介します。
目的
りんご全体に色づくように、りんごを回して全体に陽が当たるようにします。
また、同時により陽が当たりやすくなるように葉を間引く「葉摘み」作業をします。
道具
普通のセロハンテープです。
使いやすいように首から下げます。
やり方
手を使いりんごを180℃回転させます。
基本は陽が当たっていなく、色の薄い面を表に向けます。
回しても元の向きに戻ってしまうのでセロハンテープで留めます。
また、光が当たっていなかったら日差しの通り道を考え、葉っぱを摘みます。
前回、北向きに一度玉回しをして、今回が2回目だそうです。
こういった赤い実も、反対に回してみると…青いです。
色の薄い面が陽に当たる方に向けてあげます。
これでりんご全体の色づきが良くなります。
こうやってセルハンテープを直接リンゴにつけてそばの枝で留めます。
枝は必ず横にあるものでつけます。そうしないとしっかり位置が固定されません。
また、りんごは絶対上下に動かさず、水平に回します。
そうしないとりんごが取れてしまうことがあります。
実際、私も落としてしまうことがありました。意外と簡単に取れてしまうものです。
やり終わると、このようになります。
全体的に白っぽい所が表に出ます。
一見簡単そうですがセロテープを上手く留めることや、陽が当たる角度を考えてやることなどが大変でした。
しかし、注意点としてはこのように本当に白くて色がついていないモノは直射日光が当たると日焼けしてしまいます。
「日焼け」とは、このように少し白っぽくなってしまいその部分が軟化(やわらかく)なってしまう症状です。
陽を当てることは大切ですが、急な直射日光は温度が急激に上がると「日焼け」という障害が起こります
りんごの果実の表面温度の差が大きいと危険だそうです。
また、日焼けが起きないように玉回しの作業は少し陽が昇った10時くらいからしました。
また、日焼けしないように玉回しを開始する場所も決まっていました。
習ったものを私がイラストに書いてみましたが、黒いバツの線がリンゴの木の枝だとすると、北側から東、南、西に周り作業を行います。
10時くらいから始め、午前中は北と東半分をやり、南は午後から入るように指示されました。西は絶対陽が暮れ始めてから。
このように太陽の方向を考え作業を行っていました。
玉回し、なかなか手間がかかる作業でした。
鳥対策
ムクドリやヒヨドリといった鳥が食べに来るので、鳥対策をいくつもしていました。
鳥は勝手に殺傷すると捕まってしまうので、様々な方法で追い払っていました。
初めて見ておもしろかったので紹介します。
①擬人鳥
風でこの擬人鳥が飛んで、他の鳥を寄せ付けないようしていました。
②ガスによるカラスの打ち上げ
ガスが溜まると自動でカラスのおもちゃが打ちあがるようになっていました。
ガスなので音も「ドン!」となっていてびっくりすると思います。
③ロケット花火
鳥が果樹園にいたときに、市販のロケット花火を打ち上げて鳥を追い払っていました。
おまけ
長野に帰ったのでりんごを買いました。
長野はやっぱりりんごの種類がたくさんあります。見ていてワクワクします。
3種類のりんごを買ったので並べてみました。
信号機。青が王林。黄色がシナノゴールド。赤がシナノスイート。
赤色の秋映(あきばえ)があったら、長野県オリジナル品種の「りんご三兄弟」になったけど、時期がずれていたので残念。
りんご三兄弟については、こちらを見て下さい。
これが分かりやすいです。 徹底比較!信州りんご三兄弟 共和園芸農業協同組合(共和園協)
まとめ
以上、りんごの玉回しについてでした。
こういう地道な作業があって、真っ赤なりんごが出来ていると思うとありがたみを感じました。
やはり果樹は値段が高い分手間がかかっている、むしろ今の価格でも安いぐらいではないかと思いました。
ちょっと傷がついただけでも値段が下がり、大変な作物だと思いました。
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