現在、ワインぶどうの仕事をしています。
前日に収穫を終えて、翌日には札幌市の藤野ワイナリーさんにぶどうを持っていき仕込み作業をしました。
今回は、そんな仕込み作業の様子を紹介します。
ワイナリーについて
藤野ワイナリーさん
通常、ワインというと少ない量だと相手が嫌がりそうですが、
ここの場合特別に、持ち込んだ後も単に任せるのではなく自分たちで作業をするという条件で醸造させてもらうことになったそうです。
昨日、収穫したぶどうを中に搬入します。
去年より少し収量が少ないそうですが、味はおいしいです。
良いモノが出来るのではないでしょうか。
今回は、全房(房をとらない)のモノと房を取る(除梗した)モノ2種類を作ります。
全房のモノ
タンクにそのまま、房ごと入れます。
緑色の房(梗)が入っています。
中をのぞくと、すごい良い香りに包まれます。
これはそのまま醸造します。
除梗する(房を取る)モノ
除梗(じょこう)とは
「除梗」とは、ブドウの房から、「果梗」を取り除くこと。
梗(こう)は、葡萄の粒がついている小さな枝のことです。葡萄は梗に果粒がついて房になっていますが、その梗と果粒を分離する作業です。
これによって、梗の持つ不快な香りや味がワインにつくことと、ワインが薄くなってしまうことを防ぎます。
またタンク内のスペースを、有効に利用することもできます。
引用:マンズワイン 専門用語
つまり、除梗することにより、梗によるえぐみなどの雑味を減らすことが出来ます。
しかし、モノによってはあえて梗を入れる「全房発酵」という醸造方法もあります。
それはそれで、上手く作ることが出来たら複雑な味わいのモノになり評価されます。
今回は、これを機械ではなく手で除梗する作業をしました。「手除梗」というそうです。
やり方
ワイヤーネットの上にぶどうを開けます。
今の時点では、梗がついているので、それを手作業で取り除きます。
このようにネットにぶどうを当てて、こすりつけるようにすると、実だけが取れて硬が残ります。
しかし、山ぶどうの場合、実が硬にしっかりくっついていて取りずらいです。
取れるまで根気強くやります。
こういった作業が好きな人は好きだと思います。
私はそこまで苦になりませんでした。これが何日も続いたら分かりませんが…。
梗や悪い実のぶどうはゴミ箱に捨てます。
硬を除いたぶどうはこんな感じになります。
多少は入ってしまうものの、これでえぐみを減らすことが出来ます。
おまけ
去年のワインを戴きました。
何より、開けたときの香りが良かったです。
少し辛口のため、料理にも合い飲みやすかったです。
あまり、ワインは飲みませんがそこらへんのとは違うなと思いました。
名前の「さねんころ」は、原料のぶどうを清水町御影(みかげ)という場所で作っており、御影のアイヌ語が「さねんころ」ということからつけたそうです。
ラベルもかわいいイラストです。
まとめ
以上、ワインぶどうの仕込みについてでした。
少量のロットでもこうやってワインが出来るのだと知ることが出来ました。
収穫も数日なら興味のある人に手伝ってもらうのもありなんだなーと思いました。
北海道のワインで有名な余市では、収穫のボランティアを募集しているところがいくつかありました。
こういった形もありなのかもしれません。
勉強になりました。
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