私が、大学時代に研究していた研究結果を記事にしてみました。
なるべく分かりやすいようにしたのでぜひ見てみてください。
*あくまで、いち学生の研究なので、多少の誤りはあるかもしれません。ご了承ください。
最初に
植物は、収穫後に当たり前ですが品質が低下します。
スーパーに売られている野菜などもとれたてと収穫後何日か後では、色やみずみずしさが違うと思います。
これは、どんな変化が起こっているかというと、「クロロフィル」が分解されたことと、水分が奪われた(蒸散)が起きたからです。
さらに、野菜の中でも、クロロフィルが分解され、品質低下が大きい作物が小松菜やホウレン草などの葉菜類です。
詳しくは、下の文を読んで見てください!
卒論発表では、このようなことを書きました。
クロロフィルは、植物の光合成に必須の色素であり、
緑色成分と知られているクロロフィルは、葉の老化や果実の成熟などに伴い分解されます。
収獲後、園芸作物は品質低下が生じる。
特に緑色青果物においては、品質低下が顕著である。
その主要な原因は、クロロフィル分解である。
これにより、黄化など生じる。
そこで、私は研究の一部でこのようなことを実験しました。
研究内容
4℃と25℃の保存環境下では、どのような品質低下の違いがあるのかどうか?
4℃は一般的な冷蔵庫の温度です。
25℃は室温ぐらいの温度です。
実験では、温度を管理してくれる「冷暗室」と「恒温室」があったのでそこに入れて実験を行いました。
実験材料
- パセリ(Petroselinum crispum) 福岡産 品種‘グランド’
- ポリエチレン袋(厚さ0.03mm、非密封)
今回は、パセリを用いて行いました。
パセリを使ったのは、パセリには近々分かってきている特別な分解回路など様々なことがあるので、
研究の対象になりました。
詳しいことは、別の記事で紹介します。
保存方法は、ポリエチレン袋に入れてテープなどを留めて完全密封するのではなく、
袋に入れて折りたたんだ非密封で行いました。
これにより、蒸散などの動きも分かりやすくなります。
測定期間
1週間
(研究のため材料を送ってもらっていたので、収穫後からあまり日数がたっていないと思います。)
測定内容
①外観変化(写真)
②表面色(分光色差計)
③クロロフィル含量、カロテノイド含量
(N,N-ジメチルホルムアミド法)
① 外観変化
これは分かりやすいと思います。見た目での変化です。
1日目と7日目(Day0とDay6)の見た目の変化です。
*Day0(これは、パセリが手元に届き実験をスタートさせた日です。実験スタートで貯蔵日数は0日なのでDay0と表しています。)
Day0
保存温度が異なるので、4℃と25℃の個体で、個体にばらつきがあるので、
それぞれ5個体を使い、平均を計算し利用しました。
当たり前ですが、保存前なので、どちらも緑色で新鮮なパセリです。
Day3
保存して3日経ったものです。25℃貯蔵のものの方がほんの少しですが、黄色く変化しています。
Day6
保存して6日経ったものです。さらに、25℃貯蔵のパセリは黄色く変化しています。
葉が老化して、品質が低下していると言えます。
考察
これらのことから、4℃と25℃の保存環境下では、外観変化に違いがあったと言えます。
4℃と比べて25℃で保存していたパセリは、日を追うごとに緑色から黄色に色が変化しました。
つまり、25℃の方が品質低下が大きいと分かりました。
この結果をさらに詳しく調べたのが、パセリ研究②になります。
見た目だけではなく、数値を元に調べてみました。
続きは、パセリ研究② を見てください!
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