その他

ブロッコリーについて

現在は、ブロッコリーを中心に栽培をしています。
そこで、今回は普段作っているブロッコリーがどんなものなのか調べてみました。
これを見て少しでも、ブロッコリーに興味持つ人が増えたらうれしいです。

ブロッコリーの歴史

ブロッコリーは、キャベツと同じアブラナ科の野菜です。
原産地は、地中海沿岸で、キャベツが交雑している中で生まれたのがブロッコリーです。
日本の食卓に浸透したのは、実は比較的最近で、明治時代に入ってきたものの普及したのは1980年代になってからです。

ブロッコリーの生態

普段食べているもこもこした緑色の部分は、実は花の蕾(つぼみ)が集まったものです。
よく見ると1つ1つが蕾になっています。

ブロッコリーの花

そのため、収穫せずに放置すると、アブラナ科なので菜の花に似た黄色い花が咲きます。
また、ブロッコリーの生育には、冷涼な気候を好み、花蕾(からい)ができるのにもある程度の低温を必要とする作物です。

日本での栽培について

日本でのブロッコリーの生産量が多い県は、1位北海道、2位埼玉県、3位愛知県となっています。
私がいる長野県は生産量5位です。
ブロッコリーの旬は、11月~3月までとなっていますが、
全国で時期をずらして作る「産地間リレー」をしていることで、1年中スーパーで買える野菜です。

ブロッコリーの栄養

ブロッコリーは、栄養価が大変優れています。
特に、ビタミンCに優れており、茹でると減ってしまうもののレモン約3個分のビタミンCを含んでいます。
ブロッコリー100g(大小合わせて4房ぐらい、全体の1/3ぐらいの量)で1日のビタミンCが摂れてしまいます。

効能

  • 美肌効果 【ビタミンC、ビタミンA】
  • 疲労回復、風邪予防、免疫力アップ【ビタミンC、ビタミンA】
  • ガン予防【ビタミンA】
  • 心臓病や動脈硬化を防ぐ【ビタミンA】
  • 眼精疲労、視力の維持【ビタミンA】
  • 胎児の成長を助ける【葉酸】
  • 脳卒中や心筋梗塞、循環器疾患を防ぐ【葉酸】
  • 血液の凝固に作用【ビタミンK】
  • 骨の形成を促す【ビタミンK】
  • むくみ対策、高血圧予防【カリウム】
  • 肥満を改善(糖尿病の予防)【スルフォラファン】
  • コレステロールの低下【SMCS(S-メチルシステインスルホキシドは天然アミノ酸)】

おいしいブロッコリーの選び方

①蕾が密集していてこんもりと盛り上がっているモノ

左のブロッコリーの方が、右のモノに比べて、蕾の芽が小さいです。
つまり、左の方が蕾が密集していると言えます。

花蕾(もこもこの緑色の部分)がこんもりしていて、真ん丸のきれいな形をしているのが良いブロッコリーです。
また、1つ1つの蕾が小さく密集していてギュっとしているモノが良いです。
蕾が開いているものは、採り遅れや、出荷されてから時間が経ったものです。

②緑色のモノ

ブロッコリーは鮮度低下が激しいため、収穫後時間が経つにつれて、緑色から黄色に色が変化していきます。
加えて、栄養価や水分も低下してしまいます。
そのため、より濃い緑色のモノが新鮮なブロッコリーの証拠です。

③ 茎の切り口 が黒ずんでなく、空洞になっていないモノ

茎の切り口は時間が経つほど黒ずんできます。
そのため、より緑色で、みずみずしいモノを選んでください。
また、たまに切り口が空洞になっているものがあります。
それは、窒素過多や雨が多いのに対して肥料が足りないなどの理由があります。
いずれにしても、生育が少し良くないということですので、切り口が空洞になっていないものを選んでください。

ブロッコリーの仲間たち

カリフラワー

ブロッコリーとよく比較されるのが、同じアブラナ科の野菜であるカリフラワーです。
ブロッコリーが緑黄色野菜なのに対し、こちらは淡色野菜になります。

また、実はブロッコリーより先に日本に入ってきたのはカリフラワーです。
しかし、食べやすさや栄養価などの面で、今ではブロッコリーの方がなじみのある野菜となっています。

近年では、黄色や紫色のカラフルなカリフラワーも出回っています。

ロマネスコ

ここ最近、スーパーでも目にするようになったのが「ロマネスコ」です。
ブロッコリーとカリフラワーを掛けあわせて作られた、カリフラワーの変種とされていますが、
「ブロッコリーやカリフラワーの起源だ」とする説もあり、誕生の経緯ははっきりとはしていません。 目を惹くのが、花蕾の形です。
螺線形を描いていますが、よく見ると1つ1つの塊を見ても同じように螺線形を描いているんです。
正直、少し気味が悪い形です。
この姿から、かつては「悪魔の野菜」「神が人を試すために作った野菜」とも言われていたそうです。

スティックセニョール(茎ブロッコリー)

通常のブロッコリーが主軸の頂点に出来る花蕾を食用としますが、スティックセニョールは次々と伸びる脇芽を食用とします。
20cmくらいの長い側花蕾が15本程度取れます。
味は、アスパラガスに似た甘みがあります。
なお、この種はサカタのタネのオリジナル商品です。

カリフローレ(スティックカリフラワー)

一般的なカリフラワーが主に花蕾を食べるのに対し、カリフローレは花梗(花の下の軸の部分)が長く、黄緑色で、どちらかと言えばその花梗部分を食べます。
カリフローレの花の付き方は、スティックセニョールとは違い、まとまりの悪いカリフラワーといった感じに一塊に付きます。
それをバラバラにすることでスティックカリフラワーと言える状態にして出荷されます。
なお、この商品はトキタ種苗の登録商標となっています。

ブロッコリースプラウト

「スプラウト」とは、英語で植物の「新芽」のことを指します。
ブロッコリースプラウトはブロッコリーの新芽ということになります。
ブロッコリースプラウトは、ビタミンA、K、Cなどを豊富に含むほか、スプラウトの中でもスルフォラファングルコシノレートの含有量が多い野菜です。
スルフォラファンは、ガンに効果があるだけではなく、ダイエット効果や肝機能の改善にも効果があります。
まさに、健康に良い野菜と言えます。

おまけ

ブロッコリートス

最近は、ブーケトスならぬ「ブロッコリートス」も登場しています。
これは、造花やリボンで飾り付けられたブロッコリーのブーケを新郎が後ろにいる男性の参列者たちに投げるというものです。
ブーケに形が似ているためブロッコリーが使われています。
ブロッコリーには房がたくさんあるので「子孫繁栄」を願う意味や、健康に良い野菜なので「健康」を願うなど後付けみたいな理由があるそうです。
また、ブロッコリーの花言葉は「小さな幸せ」です。
そのため、まとめると「受け取った人が家族に恵まれて幸せな人生を送れますように」という意味合いになります。

まとめ

以上、ブロッコリーについてでした。
調べてみると、知らなかったこともあったので勉強になりました。
今後も、ブロッコリーを毎日観察して色々発見していきたいと思います。

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