農家への道のり

農業を始めたいと思ったわけ。

なぜ、農業を始めようと思ったのか?

新卒で入社した会社を1年半で辞めて、これから農業を始めようと考えています。
今回は、周りの人によく聞かれる「なぜ農業がしたいの?」という質問に答えたいと思います。自分の中でもまとまり切れていない部分があるため、長文になってしまいますが読んでいただければ嬉しいです。

「絶対農業がやりたい!」というわけではなく、当てはまることが必然的に「農業だった」

①何かにおいて極めたかった。こだわりたかったから。

通販仕事
私は、新卒で入ったお菓子会社で通信販売の担当でした。
お菓子を販売しているものの、実際にお菓子を作っているのは委託している別会社や専属の職人さんだった。
どんな材料で、どんな方法で製造されているかが分からない。
もちろん、工場チェックや官能検査などは行っているので、安全なものであることは言える。
しかし、すべてがすべて見えるわけではない。
仕事では、電話注文も行っており、ときどき「この商品は、どうやって作っているの?」とか聞かれることがあった。
もちろん、その問いに対してすべて正直に答えなくてはよいが、その時の私は「これはこんな感じで、こうですよ。」と、
知っている知識をそれっぽく言ったに過ぎず、中身のない答えだった。
また、お客さんの中には「20年前に食べて、ずっと探してようやく見つけられました。おいしかったです。」などのお礼を言われることもあった。
それについては、普通にうれしいとは思ったが、あくまで「自分はただの販売者で作ったわけではない。」と、
いう気持ちが常にあり、「もし、自分が製造からしていたらもっと嬉しいだろうな~。」と、思っていた。
製造の職人さんの気持ちを代弁して、「こういう苦労で、こんな工夫をして作りました。」と、
伝えたところで実際の計り知れない想いまでは伝えることができない、うわべだけの言葉である。

そんなこんなで、だんだんと自分が本当に責任をもってモノも想いも届けられるような
「職人」のような製造者になりたいと思うようになった。
職人

つくるからには本当によいものを。極めたい。
と、考えたときに実はすぐに「農業」となったわけではない。
「職人」と考えたとき、真っ先に浮かんだのは、TVで見るような伝統工芸の職人や料理人だった。
けれども、伝統工芸の職人といっても色んな種類があるし、自分が本当に好きなものでないと弟子入りさせてもらっても続かないだろうな。
と、いう思いで伝統工芸の職人は却下した。
料理人は、おもしろそうとは思うし、食べるのが好きだから良いと思ったが、極めていくうちに「食材」にこだわりだすのではと考えた。
いくらおいしく調理しても、素材の材料が良くなかったらおいしいものも出来ない。
そう考えると、こだわりの先には「食材」を生み出す「農業」があるのでは?という思いに至った。

②自分の努力が形にあらわれる。

ストレス
新卒で入った会社は、はっきり言うとブラックに近い「グレー」な会社だった。
もちろん部署によっては異なるのだが、私の場合は毎日2時間の以上のサービス残業が当たり前で、
朝8時出社の20時帰宅で1日の半分にあたる12時間は会社にいることになる。
また、仕事を持ち帰りその後やることもあった。
これだけ働いているのだから、何か報酬があればいいのにボーナスも一切出ず、ただ自分が頑張るほど身を削るだけだった。
最初の頃は、もちろん売り上げを上げるために努力もしたし新しいことにも取り組んでみた。
しかし、あるとき「私はなんでこんなにもして会社のために身を削っているのだろうか?
自分が残業して売り上げを上げたところで、もらえるお給料は変わらないのに。」と、思ってしまった。
「お金、お金」と、考えてはいけないのだが、私は何か目に見える形でのリターンが欲しかった。
ちょうどそのとき通販を担当していたので、「もし、これが自分のサイトだったらもっと頑張れるのに。
自分で何か作り販売すれば、利益は自分に入ってくる。自分が頑張れば返ってくるものがある。」と、いう思いに至った。
また農業の場合、自分が作物に手をかければかけるほど応えるかのように育ってくれる。
自分の働きが報われる。そう考えた。

③暮らすように生きたかった。

生活
「生きるように働く」というコンセプトでやられている求人サイトがあるが、
その言葉を少し真似させていただくと、私の場合は「暮らすように生きたい」だ。
暮らすと生きるは似ている言葉かもしれないが、私なりの解釈でいうと
「暮らす」は生活するという意味が強く、「生きる」は生死の意味が強い。
新卒で働いていた会社は、1日の半分12時間ぐらい会社にいるのが普通で、
「仕事するために暮らしているのだろうか?」と、思っていた。
もちろん、働いて生活費を稼がないと生活していけないのですが、
働くことが自分の生き方になっていて、もっと心を豊かにして暮らしたい。生活したいと考えていた。
心にもっと余裕を持ち、自分だけではなく周りにも気を使えるような生き方をしたい。
そんなことを考えていた。

このような考えから「農業」なら極めることもできるし、自分が愛情をかけた分作物が育ってくれるし、作物を育てることで心を充実させられる働き方ができるのでは?と思い至った。
そして、私が大学時代「農業」を専攻していたことが決め手となり「農業」で働いていきたい、生活したいと思うようになった。

最後に

正直、まだ本格的な農業をやったことがないので「思ったのと違う」とか「もっと違うことがやりたい」とか、
思うこともないとは言いきれません。
しかし、今の私は「農業」をしたいと思っていて、これでやっていきたいと考えているので、
「今」のこの気持ちを大切にしてやっていきたいと思います。

農業

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コメント

    • こうしん
    • 2019年 8月 20日

    素晴らしいです!
    自分で考えて行動する、当たり前の事が出来ない
    若い方が多い中、とても尊敬します。

      • agri12-girl
      • 2019年 9月 23日

      >>こうしん様
      コメント頂きありがとうございます!また、お褒めの言葉頂きありがとうございます。自分なんてまだまだなので、今後も日々励んでいきたいと思います。いつか皆様に作った野菜が届けられるよう頑張りたいと思います。

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